偉大なワインは土から始まる
確かな時間の歩みの中で積み重ねられてきた力強い地殻変動が、世界有数のワインを生み出すエデンの園のような農地を形成しました。
ナパヴァレーには、1億5千万年の地質活動によって生まれた火山性と海洋性の2種類から成る多様な土壌が存在します。構造プレートの移動と火山活動により谷間が形成され、浸食や山と海の土が混じり合うことで複雑で多様な土壌構成ができあがりました。山の斜面の扇状地から現れた複雑な構成の土壌は谷床平地へと広がりました。その中でも最も有名な扇状地がラザフォード・ベンチです。
地質学上のるつぼは周期的なサンパブロ湾の浸食と、谷床平地(ヴァレーフロア)に沿って形を変え氾濫を繰り返すナパ川によってさらに複雑なものになりました。かつてサンパブロ湾は、現在のヨントヴィルにまで及んでいたこともありました。
一連の独特な自然活動により、以下に代表される多様性に富んだ土壌が形成されました。
- 世界の土壌目の半数
- 33の土壌統
- 100以上の土壌バリエーション
土壌の構造と構成がぶどうの特徴に大きく影響するため、ナパヴァレーのぶどう栽培者は土に合わせてぶどうの台木と品種を選びます。それぞれの農地はぶどう栽培農家にとっては課題にもなり、メリットをもたらすものにもなります。
- 谷床平地(ヴァレーフロア)の土壌は深さがあり他の土地よりも土が肥えているため、勢いのある生育をしっかり管理しなければ凝縮された味のぶどうを収穫することができません。
- 山腹斜面(ヒルサイド)では、痩せた石の多い土壌で生き残りをかけて育とうとするためにぶどうの実は自然と小さくなりますが、色は濃く風味は凝縮されています。
ナパヴァレー・ロックス:土壌と地質
ナパヴァレーは世界でも最も小さなワイン産地の1つですが、最も多様性に富んだ土地でもあります。
ナパヴァレー1億5千万年の科学の歴史がビデオでわかりやすく解説されています。