順調な生育期間に恵まれ、今年収穫されたワイン用ぶどうの出来も上々です。ワインメーカーの注意がセラーに向かうなか、関係者の感想を聞きました。
非営利生産者団体ナパヴァレー・ヴィントナーズ(NVV)によると、今年のワインも上々の出来となる模様です。カーネロスからカリストガまで、ナパヴァレーのワインメーカーは喜びを抑えきれない様子です。
2016年のナパヴァレーのワインについてワイン愛好家が知っておくべき5つのことを以下にご紹介します。
#1 – ナパヴァレーのワインは、今年も極めて優れたヴィンテージとなる可能性を秘めています
2012年、2013年、2014年、2015年のナパヴァレーのワインが市場に出回る中、批評家を含めて各方面からは称賛の声が上がっています。それでは2016年のワインはどうでしょうか?ナパヴァレーにとって5年連続の素晴らしいヴィンテージとなるのでしょうか?「私たちは天にいらっしゃるあのお方に心底愛されているとしか思えません」とコメントしたのは、オークヴィルにあるティエラ・ロハ・ヴィンヤーズのオーナー、リンダ・ニール氏です。
ホーニッグ・ヴィンヤード&ワイナリーのワインメーカー、クリスティン・ベルエア氏は、生育期と収穫を次のような言葉でまとめました。「天気が私たちに味方してくれ、また発酵も順調に進んだことで、凝縮されたバランスの良いワインに仕上がりつつあります」。
#2 –テクノロジーと人の組み合わせによる高品質のワイン造り
ワイナリーでは、最高のぶどうだけをワインにするために、光学選別機を使うワインの造り手が増えています。破砕機には除梗機が設置され、以前よりも速いスピードでぶどうが丁寧に加工されていきます。効率化が進んだことで、ワインの造り手はぶどうが収穫期を迎えるとすぐに果実を加工することができるようになりました。
「新しく入れた機械が赤ワイン用ぶどうの除梗を全て素早く丁寧にやってくれたので、とても助かりました」と話してくれたのは、アンティカ・ナパヴァレー-アンティノリ・ファミリー・エステートのワインメーカー、メリッサ・アプター氏です。「おかげで今年は、その日のうちに摘み取る必要のあるぶどうを全て、過去の最高収穫量よりも多く摘み取ることができました。今までよりも速いスピードと高い処理品質で、今シーズンのスターとして大活躍してくれました」。
ぶどう畑では蒸発散量センサーがワインの造り手とぶどう栽培農家の仕事を手助けしています。蒸発散量センサーはぶどうの樹に必要な水やりの頻度と量を測定し、その情報は水を効率的に管理する上で欠かせません。またドローンを使用して樹勢を正確に把握し、生育期に特に注意が必要なエリアを特定しようとしているワインの造り手もいます。
それでも最終的にはワインの出来栄えは、人の手にかかっていると話すのがトレフェッセン・ファミリー・ヴィンヤーズのCEO、ジョン・ルエル氏です。「今年のヴィンテージも素晴らしいものになったのは、ぶどう畑やワイナリーで働く男性・女性陣のおかげです。ナパヴァレーでは今でも多くの仕事が手作業で行われています。発酵については鼻を使って確認しています。こうしたやり方が今後すぐに変わることはないでしょう」。
#3 – ぶどうの収穫が終わってもまだ仕事は残っています
「何と言ってもぶどうの収穫は、ぶどうの樹から果実を摘み取りワイナリーに運び込むことを指しています」と言うのは、ダイヤー・ヴィンヤードのドウナイン・ダイヤー氏です。「成熟度、ぶどう畑の状態、そして天候による緊急度合いはどうか等、数々の独特な確認が必要です。ぶどうをワイナリーに運び込んだ後は、よりゆっくりとした、制御されたワイン造りのプロセスが始まるので安心です。」
ナパヴァレーではワイン造りの工程が、1日24時間休みなしで行われてきたぶどう畑の作業から、次の工程にあたるセラーでの「パンピングオーバー、パンチダウン(突きくずし)、バレルダウン」に移行しています。「この時期は収穫の興奮も醒めやり、それでもやるべきことはまだ沢山あるという気持ちの面でも厳しい時期です」と話すのは、ファレラ・ヴィンヤードのワインメーカー、トム・ファレラ氏です。「モチベーションを保つのが難しい中でまだ沢山の細かい作業が残されているので、私はこの時期を『ポスト・クラッシュ・ブルー(圧搾後の憂鬱)』と呼んでいます。」
セラーの外ではワインの造り手とぶどう栽培農家が、ぶどう畑に被覆作物を植えたりわらを敷いたり、また来年の使用に備えて機械の掃除や片付けを行っています。「ぶどうの樹の列の間に被覆作物の種を撒いたり、土壌の侵食を抑えるための種をぶどう畑の道に撒いたり、わらやシルトフェンスの設置を行っています。貴重な土壌の流出を防ぐため、できる限りの対策を講じています」と、フォルカー・アイゼル・ファミリー・エステートのアレクサンダー・アイゼル氏は語ります。
#4 – 今年収穫されたぶどうのワインが最初に売り場に並ぶのは2017年の年初になります
ナパヴァレーのワインで最初に出回るのがソーヴィニヨン・ブランなどの香り高い白ワインで、売り場に並ぶのは2017年の初めになります。通常は続いてロゼが、春先や初夏に楽しむのにぴったりのタイミングで登場します。そしてピノ・ノワールなどの軽いタイプの赤ワインが、夏の終わりから秋の初めに市場に出始めます。ナパヴァレーの名高いカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランをはじめその他の赤ワインは樽で熟成させる必要があるため、発売されるのは2018年の初めになります。
#5 – 2016年のナパヴァレーのワイン用ぶどうの収穫については、一か所で詳しい情報を入手できます
2016年のナパヴァレーの収穫の写真、動画、レポート、ソーシャルメディアの投稿はnapavintners.com/harvestをご覧ください。
ナパヴァレー・ヴィントナーズについて
非営利生産者団体ナパヴァレー・ヴィントナーズは 1944 年の設立以来、所属する 525 を超える加盟ワイナリー に対し一貫して最高品質のワインを造ること、環境活動をリードすること、そして彼らが故郷と呼ぶナパヴァレー の特別な地を大切にすることの重要性を説き、卓越性を追求してきました。詳しくは napavintners.com(英語) または napawine.jp(日本語)をご覧ください。
<このニュース・リリースに関するお問い合わせ先>
ナパヴァレー・ヴィントナーズ 日本事務所 窓口:若下静
Email: Japan@napavintners.com
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